林野庁は上原氏の研究に着目し、2004年3月、林野庁主導で「森林セラピー研究会」が発足しました。森林療法が新たな森林利用の理論的根拠になると考えたようで、森林が持つ癒し効果の解明と応用する方法を研究することになりました。
活動はシンポジウムなどで森林療法について世間にアピールすることから始まり、5月に赤沢自然休養林で現地検討会が行われました。
こうして森林セラピーは、森林療法の延長線上に捉えられ、森が人の心身に与える影響についての実験が行われていきました。また、森林療法を実施するための条件づくりや認定方法、制度設計なども並行して進められました。整理すると以下のようになります。
(1)森が人の心身に与える影響の実験
心拍数の減少、ストレスホルモンの減少、NK細胞の増加
(2)森林療法を実施するための条件づくり、認定方法、経営システムの制度設計
① 主体的かつ先導的なモデル地の選定
② モデル地での検証、シミュレーションの実施
③ 森林療法メニューや滞在メニューの開発
(3)森林セラピー、森林セラピスト、セラピーロードを商標登録
NPO森林セラピーソサエティが、十分な森林療法の効果が得られる
森や施設などを国が審査して合格した地域を認定する制度